WEBラジオ『レキバク!』第19回【祇園祭に関する池田屋事件簿と月齢や創作の話】

WEBラジオ『レキバク!』第19回【祇園祭に関する池田屋事件簿と月齢や創作の話】

7月は祇園祭。祇園祭といえば池田屋事件が思い浮かぶ幕末好きは多いことと思います。祇園祭の歴史や当時の月齢、創作話、池田屋事件が印象深い作品について語ります。

今年の7月1日から祇園祭が始まりました。コロナ禍で中止中止となっていましたが、今年は行われているということで行って皆様の心もウキウキしてると思います。

幕末の祇園祭は6月。7月になったのはいつから?

7月8日というと新暦の池田屋事件の日。創作物でよく描かれている池田屋事件では祇園祭のあのお囃子が聞こえてくる様子もよく描かれております。

祇園祭自体は八坂神社の祭礼いうことでかなり古いお祭りなんですけれども、幕末の頃って7月じゃなかったよねっていうことで(ラジオでは説明不足でしたが、祇園祭は日にちが重要なのかその時期が重要なのかということで)京都市が運営しているサイトから記事を探しました。
京都市のサイトということで合っていると思いますが、太陽暦の改編に合わせて1877年には今と同じ7月になったということで、明治12年以降は7月に祇園祭が行われるようになったということです。

◇祇園祭祭礼編(京都市役所「京都市情報館」) https://www2.city.kyoto.lg.jp/somu/rekishi/fm/nenpyou/htmlsheet/bunka28.html

池田屋事件当日の月齢と創作の話 4:51~ 天気まで調べる司馬遼太郎先生の創作姿勢の凄さ

そんな祇園囃子の時期に忘れてはならない幕末の事件といえば池田屋事件。その池田屋事件を創作で書くのにあたって以前月はどのぐらい出ていたのかと二人で話をしたことがあります。

創作をしているとついつい満月で描きがちですが、実際は新月に近い方の暗さかなと。月の満ち欠けとかってそんなに人間が生きている間で計算が変わることはほぼないので、遡って確実に調べることができるのがありがたいです。

新暦の7月8日、1864年の7月の月齢を計算してみますと月齢4.1という結構細い月。これから満月になるために膨らんでいく最初の方です。

最近の研究では池田屋前に着いたのが夜10時ごろだったといわれておりますので、そんなに明るくはなかったんじゃないかというところ。ろうそくを消したら手元が見えない感じなる…と想像するとかなり難しいもの取りであり難しい逃亡であると推測されますね。

月齢カレンダーでは自分の好きな推しの誕生日、あの事件が起こった日などを調べられて面白いです。

運が良ければ当時のお役所の記録とか日誌とかにお天気もわかるような記述も。
司馬遼太郎さんなんか小説書かれるときにまず神田の古本屋さんに行き、当時の古文書から何からその書きたいところの場所の天気から調べたというすごいエピソードがあります。

◇月齢カレンダー(こよみのページ) http://koyomi.vis.ne.jp/moonage.htm?cmd=18640709110

創作で印象深い池田屋事件

――池田屋事件で印象深い作品などがあるかという話題に。

基本的に何か流れは一緒なんであまりこの池田屋事件が好きだっていうのはあんまりないですが、やっぱり一つ気になるのは当時あのだんだら羽織は皆着ていたのだろうか。後々の研究では早くに皆着なくなったと時代考証でわかってきたことなんで…。

――大捕り物のイメージですけど、実際に長州藩はそんなに多くなかったというのも言われるようになりましたね。ちょっと前に歴史探偵であった、AIに踏み込ませるシミュレーションが面白かったですね。当時のあの間取りをつくってこういう動きをする可能性があるよねみたいな。

室内で戦う時の人の動きっていうの変わってきますんで、反射的に動物的な動きとして果たしてできるのかな、刀の長さや相手が構えた時の間合いとか。

樹咲は池田屋事件そのものではないのですが、宵山の夜の雰囲気を描かれている『るろうに剣心追憶編』のシーンが印象的。

祇園囃子のシーンにいる剣心の元に急な知らせがくるシーンで、彼は長州との付き合いがあるので、桂さんがやられたかやられそうだという報せを受け取る緊迫のシーンがものすごい頭に残っています。
その報せを持ってくる男の「河原町三条池田屋だ!」

ギャグを抜いた、海外で評価の高いアニメ追憶編。機会があったらぜひ見てみてくださいませ!

ちょうどこれが放送される翌々日に今年の宵山一番盛り上がるので行かれる方、市内の皆さん近郊の皆さんお気を付けつつ楽しんでくださいませ。

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収録日2022年7月8日
使用楽曲著作権:甘茶の音楽工房様、MusMus様、効果音ラボ様
※収録はリモートで行っております