WEBラジオ『レキバク!』第7回【東京都写真美術館「幕末明治のはこだて」展】

WEBラジオ『レキバク!』第7回【東京都写真美術館「幕末明治のはこだて」展】

「幕末明治のはこだて」展行ってきました!

第6回で紹介した、東京都写真美術館の「幕末明治のはこだて」展

“写真発祥地をとらえた初期写真を核に幕末・明治の姿を再構築する連続展の第二弾”というこの展示。早速行ってきまして、本当に良かった!オススメ!ということで今回トークをしております。

箱館(函館)はとにかく大都会だった!

明治22年あたりまでの函館の風景や錦絵、当時の函館の写真家などを中心に構成されているこの展示。函館山から或いは函館山を撮っている風景写真も数多くあり、こんなに建物が!こんなに船が!なんという都会!なんという発展具合!と驚きます。

実際に函館山に登って風景を見たことがある方には特に驚きと感動を覚える風景写真ではないでしょうか。

土方歳三さんら旧幕府軍の写真と名簿、松前城

そして函館といえば土方歳三さんら旧幕府軍への想いが溢れる地。お馴染み土方さんのお写真の他、旧幕府軍名簿では土方歳三さん、榎本武揚さん、永井玄番さんらのお名前を確認することができます。

また「これは大変貴重では?」というのが箱館戦争で焼失した松前城の、焼失前の写真が拝見できること。慶応3年に撮影され明治4年に複写されたものだそうで、城下町から松前城をのぞむ写真を拝見できます。

ほかには現在五稜郭内に復元されている、箱館奉行所の当時の写真もありますよ。

明治4年から13年頃の鉄橋や鉄道

日本で最初の鉄道開通は横浜新橋間ですが、明治4年から13年頃に撮影された写真で驚いたのが、鉄橋鉄道の写真。
本展示は写真撮影可能ということで、しっかり撮った中から一枚だけアップしたいと思います。

「最近の写真です」と言ってもわからなくないですか?明治4年から13年と撮影されたと思われる年代の幅は少々ありますが、ここまでしっかり作られていたのかこんなに発展していたのか…ととにかく驚くばかり。

またこの写真の隣にあった札幌屯田兵村の鉄道風景には、恐らく下記のものと同タイプと思われる汽車が写っておりました。

SL参照記事『鉄道好き、SL好きは小樽市総合博物館本館に集まれ』 https://www.smartmagazine.jp/hokkaido/article/sight/17623/

樹咲が好きで何度も読み返している講談社学術文庫の『明治鉄道物語(原田勝正:著)』を読むと明治時代の汽車というとイギリス型が多いのでは…と思っていたのですが、展示されている写真や上記記事を確認すると北海道の方ではアメリカ型の方が主流だったようです。(イギリス型が多いように感じるのは『明治鉄道物語』が長州ファイブの一人、井上勝を中心に描いているからかもしれません)。

とにもかくにもその発展具合、ぜひぜひご自身の目で確認していただきたいところです。

外国からの文明で近代化していった北海道

明治維新以降、北海道のみならず日本は世界各地から「学べるところを学ぼう」「取り入れるところは取り入れよう」と、とにかく国の発展の為に様々な文明を取り入れていったことが想像できますね。改めて明治時代の日本人の学び意欲、ポテンシャルの高さを感じました。

写真家・田本研造氏らの撮った写真

本写真展では田本研造さん、木津幸吉さんら写真家の方々の人生とお写真、彼らが撮影した写真を拝見できます。何気ない風景を撮っている写真帳もあり、これはどのような用途かハッキリはしていないのですが、お客さんにサンプルとして見せたのかはたまた練習用なのか…。いずれにしろ、幕末明治当時の街並みを拝見できる機会というのは実はそんなに多くないと思うので大変貴重ですね。

またコレラが流行った時に上水道の整備が急務ということで、施工の過程の写真も展示されていました(こちらも「現代では?」というくらい凄いです)。日本では横浜に続いて2つ目の上水道整備ということで、箱館(函館)という地がどれほど大都会だったかを想像させてくれます。

とても嬉しい、写真撮影可能の展示

とにかく嬉しくありがたいのが「写真撮影が可能」なこと!一部の写真を除き、殆どの写真を撮影することができます。写真を写真撮影する…言葉にするとなんとも不思議な感じですが(笑)、そのものや説明もしっかり記録できるのは嬉しいもの。しっかりと焼き付けていきましょう。

改めて期間などのご紹介、東京都写真美術館

期間はゴールデンウイーク最終日の5月8日(日)まで。期間が迫ってきておりますが、ご都合つく方はぜひぜひ事前予約して行っていただきたい、幕末明治好きには本当に本当にオススメの展示でございました!

ちなみに月曜日は休館が多い美術館博物館ですが、5月2日(月)は開館とのこと。平日なので、ねらい目だと思います。

詳細はリンクの東京都写真美術館の展示ページよりご確認ください。

東京都写真美術館 https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4041.html

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収録日2022年4月15日 / 使用楽曲著作権:甘茶の音楽工房様、MusMus様、効果音ラボ様
※収録はリモートで行っております